低体温症をご存じだろうか?冬山での事故報道があると耳にする言葉だが、先日軽い低体温症になった。それも街中で。
ここでは、その発症からの経緯をご報告する。
1.低体温症
先日軽い低体温症になった。といっても、医師の診断を受けたわけではない。自分の症状と、発症までの経緯をたぐり寄せた結果、軽い低体温症であることがわかった。
というより、軽くてよかった。
2.経緯
2-1.発症当日
平日、ソレガシは基本、薄着だ。ワイシャツの下には、ヒートテックや、長そでTシャツを着こむが、スーツの上にコートを着ることはほとんどない。
その日も、基本のスタイルで家を出た。しかし、12月も折り返しに来ているというのに、冬物のスーツをまだ出していなかったので、向こうが空けて見える薄っぺらい夏物だ。
朝は一駅、二駅歩くようにしているので出がけが寒くてもそのうちに体が温まってくる。
しかし、出社してからが違った。いつもと同じ恰好なのに、なぜかその日は寒かった。気のせいか、と思って寒さを我慢していた。
午後から外回りに出た。日差しが暖かく、それまでの寒さがうそのようだった。
ところが、夕方から急に冷え込んできた。電車は省エネ運転なので暖房が抑え目だ。寒かった。電車の中では座っても滅多に眠気を覚えないのに、そのときは眠気が襲ってきた。
- おかしい?
と思った。
夕食後、胃がむかむかする。普段なら気が済むまでお菓子を食べるのに、一切食欲がなかった。おまけに軽い頭痛もある。
- 風邪か?
と思ったが、のどは痛くないし、鼻も正常だ。ただ、発熱時に特有の皮膚が敏感な感じが少しある。といっても、体は熱っぽくない。
- 「寒い」
を連発したが、周りの者はそうでもなかったようだ。おそらく、体が冷え切っていたのだろう。すなわち、軽い低体温症を発症していたのだ。
とにかく寒いので風呂に入った。もちろん半身浴だ。いつもより湯温を高くして、明らかに
- 熱い
と思うくらいで浸かった。全身に鳥肌が立った。かけ湯も強烈だった。
風呂から出ると、全身が火照っていた。これもいつもと違った。
寝る前は白湯を飲むようにしているが、それすら飲む気になれず、倒れるように布団に入った。
2-2.二日目
翌日は、冬物スーツを急きょ出し、その上にコートも羽織って防寒ばっちりで出かけた。
胃がむかつくので朝食はとらず、梅湯だけ飲んだ。
げっぷをするたびに、前日の夕食に食べたもののにおいがする(これは終日続いた)。胃腸の働きも相当弱っているようだった。
頭痛が取れないので、胃がむかつくがクラッカー類を少し食べてバファリンを服用した。
その日は一日ふらふらだったが、なんとか乗り切った。
頭痛はまだ続いているし、おさまってはきたが胃のむかつきもある。しかし、食欲は少し回復していた。お菓子も食べることができた。
症状としては
- 目を開けているとつらい
- 軽い頭痛
- 胃のむかつき
- 皮膚が敏感な感じ
- 排尿回数が極端に減る
- 尿の色が非常に濃い
などがあった。中でも「6.」の尿の色は、明らかに脱水症状の色だった。
お風呂はいつも通り、熱めのお湯で半身浴にした。出てから白湯を飲んだが、通常通り飲むことができた。
2-3.三日目
前日よりも状態は良い気がした。皮膚の敏感な感じも薄れている。
朝食は普段通りとれた。歩くペースも戻りつつある。
前日の症状は改善に向かった。
特に尿の色は、時間の経過とともに薄くなった。排尿回数も普段通りに近づいた。
2-4.四日目
完治したような気がするが、大事をとって防寒はきちんと行う。
歩くペースは戻った気がする。食欲はある。いろいろなことがほぼ普段通りだ(と考えている)。
3.まとめ
平地でも低体温症になる
低体温症は、冬山での事故などの時に耳にする言葉だが、平地、街中でもなる。そしてその原因は、薄着だった。
冬は薄着が良いが、今回は度が過ぎてしまった。あたりまえだが、寒いと感じたら我慢せずに防寒対策をすることだ。
特に、交通機関での移動時などは体を動かすことが難しくなるので、防寒はしっかりめに行っていた方がよい。
発症当日の夜など、今思えば思考能力すら低下していたのかもしれない。本当に恐ろしい体験をしたものだ。
いらっしゃらないとは思うが、寒い場所で震えた結果同じような症状が出た方、参考にしていただきたい。