低体温症、処置が間違っていた・・・

本ブログでは過日低体温症について、ソレガシのまぬけな経験をご報告した(「12/18 低体温症は街中でも起きる!!」)。

低体温症であると認識したのはあくまでも後日のことで、当日~翌日は全くわからなかった。そのため、自分の判断で行った対策が実は全くとんちんかんであったことも、後日判明した。

ここでは、低体温症と、やってはいけない対策について、ソレガシの経験に基づいてご報告する。


1.急に温めてはいけない

温める、といえばお風呂だ。寒かった日は、熱めのお湯にかけ湯をしながらの半身浴が最高に温まる。おまけに疲れ知らずだ。

そんな半身浴ズキのソレガシは、その日も半身浴をする事に決めていた。しかし、寒さが尋常ではないので、いつもよりも熱くして半身浴をする事にした。

2.温度感覚が狂っている

低体温症は、体の機能が低下する。それは感覚機能にも及ぶ。温度を感じる機能が低下していたのだ。

だから、そのときに

    • 「普段よりも少し熱い」

と感じた湯温が、じつはふつうの感覚では

    • 「入れないほど熱い」

になっていたのだ。これはソレガシのあとに入った方から聞いたものだ。

3.急な高温との接触は危険

冷えているので、早く温まりたいと考えて、熱めの(実はエラク熱い)お湯に浸かった。しかし、これはやってはいけない行為なのだ。

熱いお湯に浸かると、温度にもよるが、鳥肌が立つことがある。これは湯温と体温の差が大きいため、高い温度の接触を危険と認識した生体の防御反応だ。矛盾するようだが、低い体温を維持するために、体を緊張させて高い温度の進入を防ごうとする。

さらには、血管を拡張し、血流を増大させ、急迫する外敵に備える。これらは正しい体の反応なのだが、じつはこれがアダとなる。

なぜなら、お湯に浸かる直前まで体内には冷えきった血液が循環している。その状態で高温のお湯に浸かると、先に述べた反応(血流の増大)が起き、冷たい血液が一斉に心臓めがけて殺到する。

心臓も低体温のおかげですっかり機能が低下しているが、その機能が低下した心臓に冷たい血液が殺到することで、ただでさえ弱っている心臓にさらに負担がかかってしまう。

これは考えてみれば本当に恐ろしいことで、今思えばよく心臓が止まらなかったものだ。一歩間違えれば、温かい湯船で心臓麻痺、心不全で失命していたかもしれない。

くれぐれも

    • 「ぬるいかも?」

と感じるくらいのお湯で、ゆっくり浸かることをおすすめしたい。

4.解熱鎮痛剤は体温を下げる

軽い頭痛が続いた。頭痛といえば解熱沈痛なので、バファリンを服用した。しかし、これは間違いだ。

なぜなら、バファリンに限らず解熱鎮痛剤は、熱を下げるのが目的の薬だ。このときの熱は、おおむね平熱よりも高い場合をさす。ひとにより違いはあるが、おおむね37度五分以上だろう。

しかし、低体温の場合には少なくと35度を下回っている可能性がある(これまたマヌケなことに、今回は体温を測らなかった)。

一方、体温が何度だろうと、解熱鎮痛剤はきちんとその役目を果たす。すなわち、低体温であればさらに体温を下げてくれるのだ。

そのため、頭痛は確かに緩和したが、体の機能はほとんど役に立たないレベルまで低下した。普段であれば、お茶だコーヒーだと飲んでいるにもかかわらず、その日は水一滴飲む気にならなかった。

では、なぜ低体温で頭痛が起きるのか?それは体温の低下による血流の滞りが原因だ。ある意味酸欠立ったのだろう。一酸化炭素中毒も、頭痛から始まると聞く。同じような症状だったのだ。

それが鎮痛剤の効果で、血流が改善されて頭痛が緩和された。しかし、体の機能は改善していないので、頭痛がおさまってもやる気のやの字も出てこなかった、というわけだ。

5.風邪と症状がにているところもある

今回ソレガシに出現した

    • 頭痛
    • 倦怠幹
    • 食欲不振

などは、風邪の初期症状にも現れるものだ。そのため

    • 風邪か?

と思うが、決定的な違いがある。それは

    • のどはナントもなっていない
    • 鼻も異常なし
    • 声枯れなどまったくなし

というものだ。

    • 何となくだるいが、のども鼻も大丈夫
    • だるくて食欲がないので、風邪が胃にきたのかもしれないが、喉も鼻も異常ないし、熱もない

などという場合には、軽い低体温症を疑った方がよい。

6.どうすればよい?

とにかく、ゆっくりと体を温めることだ。焦ってはいけない。ゆっくりゆっくり温める。これに尽きる。

できれば、安静にした方がよい。可能であれば、一日ゆっくりと休養をとった方がよい。

7.まとめ

低体温症は非常に怖い。単に

    • 体の機能が低下する

だけなのだが、これは考えている以上におそろしい。何せ体のすべての機能が低下してしまうからだ。

さらに恐ろしいのは、風邪の引き始めの症状などに似ていることだ。これにより、間違った処置をしてしまい、さらに悪化することもある。

屋外でのスポーツ観戦など、寒い場所でじっとしていたので、寒くて仕方がないなどということがあった場合には要注意だ。

いらっしゃらないとは思うが、寒い場所で震えた結果同じような症状が出た方、参考にしていただきたい。

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