ブヨをご存じだろうか?夏など、きれいな川のそばなどでひざから下を出して遊んでいると、くるぶしやふくらはぎなどを刺される。
ブヨの毒は強力だ。いったん治まったかゆみが何度でも襲ってくる。蚊に刺されても数時間後には治まるが、ブヨ毒は数か月続く。忘れたころに痒みが再発する。
ここでは、そんなブヨの治療についてご紹介する。
1.皮膚科
ブヨの治療は皮膚科にかかるのが一番確実で早い。当たり前と言えば当たり前だが、
- たかが虫
ということで虫刺されで皮膚科にかかる方はあまりいらっしゃらないと思う。
しかし、ブヨは別だ。別格だ。市販薬で何度も再発するよりも、時間を作って皮膚科に行ったほうがよい。
2.ブヨの治療
ブヨの治療は、かゆみを止めることだ。かゆくて掻くと、あとあと面倒になる。そのため、とにかく掻かないこと、そしてそのために、かゆみを止めることだ。
2-1.かゆくならないようにする
痛みもそうだが、かゆみはなんとも我慢できないものだ。ところが、かゆみは痛みと違って、掻けば気持ちがよい。ものすごく気持ちがよい。しかし、この掻くことに問題がある。
2-2.掻くと固くなる
かゆいと掻く。最高に気持ちがよい。ところが、そのあとにまたかゆみが襲ってくる。また掻く。そして、またかゆみ。この繰り返しだ。
- いっそのこと、痛みに変えてしまおう
という感じで、掻きむしる。度が過ぎると出血する。いわゆる
- 掻き壊し
だ。こうなると、掻いたところが固くなってくる。
- 結節
という。
2-3.掻かないようにする
ブヨ毒もそうだ。非常にかゆい。しかし、掻いてはならない。だから、かゆくならない治療が必要だ。
2-4.掻くとこじれる
掻くと、刺されたところがこじれて色が変わったりする。これがひどくなると結節になってしまうのだ。だから、掻かない。かゆみを止めるのが最優先だ。
3.ステロイド
そしてブヨの治療で処方されるのはステロイドだ。かゆみを止めるために処方される。毒の分解云々ではない。かゆみを止めるのが最重要課題だ。そのためにステロイドが処方される。
しかし、ステロイドは使い方にコツがある。それは、塗り方だ。
3-1.厚めに塗る
ステロイドは、塗り方にコツがある。かゆいところに、厚めに塗るのがよい。塗るというより、
- 塗り広げる
もしくは
- 置く
というほうがよいかもしれない。
3-2.刷り込まない
塗り広げるのは、刷り込むのとは違う。たとえるなら、デコレーションケーキを作るとき、スポンジの表面にクリームを塗り広げるだろう。あれだ。
だから刷り込んではいけない。刷り込むと、そこを刺激してしまうのが一つ。
もう一つは刺された部分の形状だ。だいたい膨らんでいる。刷り込むと、その膨らんでいる肝心の部分に軟膏が乗らず、周りの低いところばかりに軟膏がくっついてしまう。
だから、膨らんでいる部分にきちんと軟膏が付くように塗り広げるのだ。置くのだ。
4.ソレガシの場合
夏に刺され、約二か月後にぶり返した。なるべく掻かない要していたが、どうしてもよくならないのでかかりつけの皮膚科に行ったところ
- かなりこじれている
という診断だった。薬として
- デルモベート
という最も強い部類のステロイド軟膏を処方された。その時に注意されたのが
- かゆくなる前に塗る
ということだった。二週間くらい塗り続け、それ以来痒みは出ていない。
5.強い薬はよくない?
ステロイドは、よいイメージを持たれないことが多い。つまり、
- 強い薬は恐い
- 強い薬はよくない
というイメージをもたれることが多い。しかし、ソレガシはそうは思っていない。
弱い薬を長く使って症状を少しずつ止めるよりも、強い薬で症状を早く止めた方が受けるストレスも少なくてすむ。もちろん、医師の指示に従うのが前提だが。
とくに、ブヨ毒のようにしつこいかゆみは一刻も早く止めたい。こじらせる前にかゆみを止める。これが一番大事だ。
6.まとめ
季節外れの話題だったが、夏の思い出が冬にぶり返すことは、まれにある。ブヨ毒は、その典型だと思う。かゆみは我慢しないほうがよいし、一刻も早く止めたほうがよい。
季節外れのブヨ毒にお悩みの方、ぜひ参考にしていただきたい。