あなたはいま、食事制限でダイエットを行っているが、そろそろきつくなってきているのではないだろうか?食べるのが好きなのに、好きなことを我慢しているので、ストレスもたまってきている。たまに無性に食べたくなる衝動に駆られるが、いままでの苦労を無駄にしたくない一心で心を鬼にして我慢している。
しかし、こんな思いをしているにも関わらず、思うように減らない現状に、いらだちを覚えているのではないだろか?
一方、自分の話で恐縮だが、ソレガシは食べるのが大好きで太りやすい体質だが、今はストレスなく一食抜くことができ、太ることを気にしない毎日を過ごしている。
なぜか?
それは、ソレガシが楽に食事制限できる、あるトレーニングを一日数分行っているからだ。楽に食事制限できると言っても、ジョギングを四十分とかそういうハードなものではない。ハードでなくても、欲しい結果を得ることができるトレーニングが存在している。
このようなトレーニングを体幹トレーニングという。
このページでは、数ある体幹トレーニングメニューの中から、誰にでも簡単にできてトータルバランスにすぐれた、しかもダイエットに最適なメニューをご紹介する。
必要な内容をもらすことなく盛り込んだので、非常に長文になっているが、どうか最後までじっくりとお読みいただき、実践していただきたい。必ず大きな結果を得られることをお約束する。
1.痩せる仕組みを知る
ダイエットを食事制限で成功させるためには、まず痩せる仕組みをしっかりと知ることが大事だ。
1-1.なぜ太るのか、どうすれば痩せるのか
あなたは、なぜ太るのかご存じだろうか?
「食べるから」だ。当たり前だ。
では、質問を変えよう。
なぜ食べると太るのかご存じだろうか?
これは、食べるから太るというよりも、食べて消費しないから太るのだ。すなわち、食べても、食べた分以上を消費すれば太らない。逆に痩せることができる。
この食べたモノを消費する体内のシステムを代謝という。
食べた分以上を代謝に使用できれば痩せることができるのだ。
1-2.痩せる方法のいろいろ
ここで、痩せる方法を見てみよう
- 置き換えダイエット
- 筋トレ
- ジョギング
- 食事制限
- 低カロリーダイエット
- ヨガ
- ウォーキング
などなどいろいろとある。
1-3.痩せる方法に共通すること
先の痩せる方法に共通することが実は一つある。
それは、代謝の確保だ。
これらの方法は、代謝を確保し、食べた分はもちろん、蓄積されている部分も代謝に利用することを目的としている。
なお、ヨガがなぜ代謝の確保なのか疑問に思う方もいらっしゃると思う。
ヨガのターゲットが「きちんとした血流の確保」にあることを考えれば、それにより適切な代謝が確保されることからご理解いただけると思う。
2.代謝の原料を確保する方法
代謝の確保には、原料が必要である。この原料は、どのような方法で確保するのだろうか?
2-1.食事
食事は代謝の原料を確保する方法だ。
代謝は糖質や脂質などを原料として確保される。その原料を外から体内に取り入れるのが食事という行為だ。
2-2.蓄積されている脂肪の利用
すでに自分の体内に蓄積している脂肪を代謝の原料に用いる方法だ。食事制限、低カロリーダイエット、置き換えダイエットは、外から取り入れる量を減らし、不足分を脂肪で補うことで、減量を実現させるものだ。
2-3.運動による刺激
「2-2.」に共通するが、すでに蓄積されている脂質、すなわち脂肪を原料に利用する方法で、これは、主に筋肉などを刺激することで実現される。
そして、多くのダイエットメニューは、この方法を利用する。
3.食事制限で痩せるしくみ
つぎに、食事制限で痩せる仕組みを見てみよう
3-1.なぜ食事制限で痩せるのか
一般に「食事制限で痩せることができる」と言われているが、なぜ痩せるのだろうか?
これは、代謝の原料を食事ではなく、蓄積している脂肪を使わせるためだ。
3-1-1.食事を制限しても代謝は継続される
食事を制限しても、人間の体は生命の維持を制限したりしない。すなわち、食事制限の前後で変わらない代謝を確保する。
そのため、食事で原料が補給されない場合には。蓄積してある脂肪を代謝の原料として使用し、代謝を維持する。ここではこれを「自給代謝」と呼ぶことにする。
3-2.なぜ食事制限しても痩せないのか
食事を制限すると、生体維持のため、本来食事により補給されるべき原料を、蓄積されている脂肪に求め、自給代謝が始まるはずだ。
ところが、この自給代謝がきちんと行われず、脂肪が代謝の原料として動員されないことがある。
この場合には、人間の意識として、猛烈な空腹感に教われる。そしてその猛烈な空腹感に耐えかねた結果として、外から原料を補給してしまうことになり、蓄積した脂肪の減少が実現されなくなる。つまり、痩せない状態が実現されることになる。
3-3.食事制限で痩せるための方法
先の自給代謝が行われない原因として考えられるのが、自給代謝能力の不足である。
何を食べても太らないという人がいる。この人は、自給代謝の能力が充分備わっているのだ。なにもしなくても代謝が確保される。
一方太りやすい人は、自給代謝の能力が不足しているのだ。だから、蓄えた脂肪を使う代わりに、外から原料を取り入れてしまう。医学的な裏付けはないが、このように考えると現象を合理的に説明できる。
以上のことから、太りやすい人は何らかの方法で自給代謝の能力を活性化する事ができれば蓄積した脂肪を代謝に用いることができ、結果として減量することができる。
そしてその方法として、体幹トレーニングの一つであるフロントブリッジをお勧めする。
3-4.具体的方法
次に、フロントブリッジの具体的な方法をお示しする。
①両肘を床につき、上体を支える
②両足を閉じて、爪先を床に立てる。このとき、バランスがとれなければ、両足を肩幅程度に広げてもよい。
③背中からつま先までが一直線になるようにする。
④この姿勢を自分で決めた時間、動かないように維持する。
⑤上の①~④までを一セットとし、セット間に30秒程度のインターバルをいれ、5セット行う。
⑥一日一回、空腹時に行うのが望ましい
3-4-1.保持時間
上の④で、「自分で決めた時間」とある。
これは個人差がいろいろとある。
普段あまり体を動かしていない方はまず十秒から始めることをお勧めする。さきの姿勢をとり、ゆっくりと十かぞえる。
すなわち十秒保持を、インターバルをはさみながら5セット行う。
もし十秒できつくなかったら、翌日は二十秒にのばしてもよい。
慣れてきたら、十秒を二十秒、二十秒を三十秒という感じで増やしていく。インターバルとセット数は同じだ。
そして、とりあえずの目標として、一分保持を目指す。
すなわち一分間保持を、インターバルをはさみながら5セット行う。
一分保持に慣れてきたら、時間を延ばす代わりにセット数を減らす。
一分間保持×5セット
二分間保持×2セット
三分間保持×1セット
という具合だ。もちろん、三十秒単位で構成してもかまわない。
なお、時間を延ばしてセット数を減らすタイミングだが、それまでの時間、セット数に飽きてきたら検討する。非常にアバウトな基準だが、この程度で充分だ。
また、上の例では「一分間保持×5セット」のつぎに「二分間保持×2セット」が来ており、トータル時間が減っている。
筋トレもそうだが、少ない回数(短い時間)でセット数を多くこなすよりも、一回あたりの回数を多く(長い時間)してセット数を減らして集中したほうが効果が高い。それと同じイメージだ。
もっとも、ここらへんは個人差が大きいので、参考にしていただければと思う。
3-4-2.一日の実施回数
「3-4.⑥」で書いたが、一日一回でよい。
一日一回で効果は十分に現れる。
時間があれば二回、三回実施することはもちろんかまわない。
筋トレを行っている方であれば、筋トレを行うときに実施すればよい。
さらには、ここまでお読みいただいてお分かりだと思うが、フロントブリッジに必要な時間はたいしたものではない。せいぜい十分だ。このように、必要な時間が短いのもフロントブリッジの特徴だ。
4.なぜこの方法で痩せるのか?
では、なぜこんな単純な方法で痩せるのだろうか?
4-1.刺激する範囲と代謝
まず考えられるのが、刺激する範囲が広いことだ。
フロントブリッジの姿勢は、腕立てのような姿勢だが、体のもっとも広い範囲が地面とほぼ平行になる。さらに、地面との角度も腕立て伏せより小さいので、より広く負荷が掛かることになる。
これにより体の広い範囲が刺激され、範囲が広いが故に広い範囲の代謝が促進される。そのため、狭い範囲を刺激した場合よりも大きく代謝が確保されるため、使われる脂肪の量も多くなる。使われる脂肪が多いため、減量につながる。
4-2.刺激の度合いと代謝
狭い部分を強烈に刺激するよりも、広い範囲を緩やかに刺激した方が確保される代謝は大きいようだ。今回取り上げているフロントブリッジは、緩やかな刺激が得られるため大した運動量では無いように感じる。
しかし「きつい」動作、たとえばサイドブリッジを行うよりもはるかに効率的に代謝が確保される。これはほかの体幹トレーニングを実施した場合で異なる結果が出たソレガシの経験だ。
4-3.他の部位からも脂肪が使われる
さらには、広い部分の代謝が活発になるので、刺激した部分以外の脂肪も代謝に動員される。フロントブリッジを続けていると、腹部のみならず指や顔の脂肪も薄くなるのが認識できる。
5.食事制限をターゲットとしない食事制限の実現
つぎに、フロントブリッジを行った際に実現される食事制限ではない食事制限について見る。
それには、まず空腹の仕組みから考える必要がある。
5-1.空腹の仕組み
日常的に空腹を感じるが、なぜ、どのようにして空腹を感じるのだろうか?
これは、血液中の血糖値が一定値未満になると生体が原料不足と認識し、脳に空腹を意識するよう働きかけ、空腹を感じた結果として食事をとる。
5-2.空腹感を感じないとどうなる?
空腹を感じなければ食事をはじめとして、外部から食料をとる必要がない。食料が食事であれば、食事を抜くことができる。つまり、いわゆる食事制限のように、食べたい意識に逆らって食事を抜くのではなく、食べる必要がないので意識することなく食事を抜くことができる。すなわち我慢せずに食事を制限することができる。
5-3.空腹感を感じないようにするにはどうすればよいか?
蓄積されている脂肪を代謝に使用すれば空腹感は感じなくなる。すなわち、自給代謝を促してやればよい。それには、運動により刺激をすればいいが、「4-1.」でお示ししたように、広い範囲を刺激すると効率がよい。そして広い範囲を刺激するには、フロントブリッジが最も適している。つまり、フロントブリッジを行うことで広い範囲の代謝が確保され、さらにはその範囲が体幹部という腹部の直近であるため、腹部周辺の脂肪が代謝に使用されるようになる。すなわち、減量につながる。
5-4.我慢しないのに、食事制限が実現
広い範囲の代謝が確保されるため、その効果は持続時間が長い。たとえば、昼食まえにフロントブリッジを行うと、空腹感が喪失し食事をとる必要がなくなる。
これは、蓄積された脂肪が使われる自給代謝によるもので、言い換えれば本来は食事で補給される原料が、蓄積されている脂肪に置き変わったものだ。
だから、昼食をとらなくても、自分自身に蓄えている脂肪が昼食代わりになるので、午後の活動に必要な代謝も充分に確保され、加えて脂肪の減量にもつながることになる。
5-5.食事制限が楽になる
自分自身に蓄えている脂肪を食事の代わりに使うのであるから、食事をする必要がない。すなわち我慢などせずに、自然に食事を制限することを実現できるようになる。つまり、食事制限が楽になり、さらに思うように痩せることができるようになる。
そしてこれは、痩せた後の体型維持も楽に行うことに繋がるのだ。
6.フロントブリッジと食生活
今回は食生活にはふれていない。なぜなら、食生活は変える必要がないからだ。といっても、ドカ食いを毎日してもいいというのではない。あなたにとって一番満足できる食事をすればよい。
ちなみに、ソレガシはフロントブリッジのおかげで昼は食べていない。朝と夜だけだ。そして夜はとりあえずおなかいっぱい食べて、食後にお菓子をバリバリ食べている。それでも太ることを心配する生活とは無縁だ。
まとめ.
ダイエットに食事制限は非常に有効な手段である。
しかし、食事制限でやせる仕組みをしっかり理解して対策しないと、単につらいものになってしまい、長続きしない。
今回は、そんな食事制限を100%成功させるツールとして、フロントブリッジとその具体的方法をご紹介した。
あなたも今回ご紹介した方法を是非取り入れていただき、つらい食事制限を味方につけ、痩せる楽しさを味わっていただきたい。