半身浴とその効果

半身浴は、よく温まるし、疲れずリラックスできる、とよく言われる。

夏ならまだしも、寒い冬こそおすすめ、などと言われるとにわかには信じがたい。

ここでは、そんな半身浴と、その効果についてご紹介する。


1.半身浴

1-1.半身浴の方法

入浴するときに、少し熱めのお湯にみぞおちから下だけ浸ける。浸かっていない上半身は基本、寒い。しかし、寒いのは最初だけだ。寒ければ、洗面器などでお湯をかければよい。

ここで注意していただきたいのは、お湯を少し熱めにすることだ。ぬるめのお湯で半身浴をすると、寒いだけでなく、確実に風邪を引く。

    • 浴室を温めておけばよい

と言われる。ソレガシは、換気扇回しっぱなしが好きなので、試したことがない。

ちなみに、換気扇まわしっぱなしなので、冷気がガンガン入ってくる。入ってくるので、上半身は冷やされるが、頭も冷やされるのでのぼせない。

1-2.湯温

    • 湯船に浸かるときは、ぬるめのお湯がよい

といわれる。これは、肩や首まで浸かる場合(全身浴)だ。全身浴のときは、ぬるめのおゆにつかる。熱いお湯に浸かると、体が興奮してしまい結果的に疲れることになってしまう。

特に、体がだるいときなどは、

    • 熱いお湯にサッと浸かって、パッと寝よう

などと思うが、実は逆効果だったりする。ご注意いただきたい。

1-3.温まる時間

最低でも五分は温まりたい。その際、足の指を曲げたりのばしたりして、足の先までしっかりと温める。

理想は十分以上だ。心臓から出た血液は、約22分で体を一周して心臓に戻ってくる。半身浴の場合は、温められた血液が上半身に戻ってくる為には、半分の時間でよい。だから、十分以上浸かれば完全に温まることができる。

半身浴は、出てからのポカポカ感が全く違う。加えて、肩まで浸かった場合よりも、疲れ方も違う。

1-4.半身浴は疲れない

全身浴は、確かに温まる。しかし、その実疲れてしまう。それは、水圧が関係する。そして水圧の影響を受けやすいのは、肺だ。

1-4-1.肺の仕組み

肺はご存じのとおり空気を取り入れる、呼吸のための器官だ。肺の仕組みをたとえて言うならば、風船だ。風船を外側から膨らませることで空気が入り、押しつぶすことで空気を吐く。

一方、モノを水に入れると、水がそれを押しつぶそうとする。これが水圧だ。これは、入浴時も変わらない。そして肩までつかると、胸は完全に水面よりも下になり、肺も水中にある。

この水中にある肺を、水が押しつぶそうとする。水圧がかかっているのだ。そのため、水の外にいるときよりも呼吸するのに力がいるようになる。

1-4-2.半身浴は呼吸が楽

あまり違いがわからないと思うが、肩まで浸かっているときは、普通に呼吸していても呼吸が浅くなっている。肺の中に空気が入りにくくなっているのだ。これは深呼吸をするとよくわかる。

呼吸が浅くなっても、必要な量の空気は取り入れなければならない。そのため、普段よりも呼吸にエネルギーが使われる。そのため、疲れてしまう。

その点、半身浴は呼吸が楽だ。肺が水の外に出ているのだから当たり前だが。

1-4-3.全身浴は心肺機能が高められる

また、全身浴は心肺機能が高められるといわれる。

水圧がかかっている状態で、心肺機能を高めることを目的とすればそうなる。全身を水中に浸けた状態で、深呼吸を繰り返すことで鍛錬できる。

しかし、リラックスしている状態で鍛錬したいとおもうだろうか?力を抜いているのに、力を入れると、体が興奮状態におちいり、リラックスできなくなる。もちろん、あなたが判断されることだ。

2.そのほかの効果

2-1.のぼせない

上半身が外に出ているので、内側は温められているが、外側からは冷やされている。そのため、のぼせにくい。のぼせずにしっかり温まれるのが半身浴のよいところだ。

2-2.リラックスできる

足下が温かいし、湯気がたくさんあるので、なによりリラックスできる。

2-3.寝付きがよい

体が温まり、気分もリラックスできているし、さらには足先まで温かいので床についてからの寝付きが全然違う。体の内側が温かいので、よく眠れる。

2-4.湯冷めしない

半身浴は湯冷めしない。ポカポカが長い時間続く。もちろん、だからといって寒い格好は御法度だ。温まっているうちにしっかりと着て、外側から保温する。

2-5.微熱があるとき

微熱があるとき、お風呂でしっかり温まって寝たい、と思うことがある。

このような時こそ半身浴がおすすめだ。熱めにお湯に、上半身にお湯をかけながらゆっくり浸かると、治りも早い。

3.上半身にはお湯をかける

上半身は冷やされて寒い。しかし、寒いのもはじめだけだ。それでも寒い場合には、洗面器などでお湯をかける。お湯をかけると、冷えた上半身に血液が通るのがわかる。

ただ、それは表面の血管が収縮しているための現象だ。内側は下半身で温められた血液が充満し、温められるのでポカポカだ。

4.まとめ 熱めのお湯がポイント

半身浴は、熱めのお湯に浸かるのがポイントだ。熱めのお湯に浸かることで血液をしっかりと温め、温かい血液を体中に行きわたらせることができる。

温かい血液が体中に行きわたれば、内側から温められるので冷めにくくなる。お風呂を出てからのポカポカ感が違う。

あなたも是非、半身浴で体を内側から温めて、寒い時期を快適に過ごしていただきたい。

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