数学は役に立つのか~フェルマーの最終定理

数学、算数をご存じだろう。

好き嫌いは別にして、数を対象とした学問だ。

お金や人数、日程調整など、いろいろな場面で数学、算数にお世話になっている。

しかし、もっとややこしい、微分、積分や、ベクトルなどは、お世話になっている、という気がしない。

中には、

    • 研究者の趣味

のようなイメージのものもある。

そんな数学って、役に立つのだろうか?

ここではそんな、数学についてご紹介する。


1.数学は役に立つのか

結論から申し上げる。

役に立つ。

それが、たとえ研究目的のもの、象牙の塔のみのものであっても、我々の役に立つ。

たってくれている。

今は役に立っていなくても、将来的に役につ日が来る。

数学は、そういう性質の学問といえる。

2.フェルマーの最終定理

たとえば、フェルマーの最終定理というものがある。

ピタゴラスの定理の2乗の2をもっと大きい数にすると、成立しない、というものだ。

3.ピタゴラスの定理

ピタゴラスの定理は、三平方の定理で、直角三角形に欠かせない。

たとえば、

    • 3×3+4×4=5×5

というものだ。

同じものを二回かけたもの同士を足し合わせた結果も、別の数を二回かけたものになる、というものだ。

先にもご紹介したとおり、三角形の辺の長さだ。

4.2乗を3乗にする

しかし、2乗の2を3にすると、なにを表しているのか、よくわからない。

たとえば、

2×2×2+3×3×3=?×?×?

という感じだ。

よくわからない、というか、日常的に使い勝手がほとんどないだろう。

ちなみにこの場合、?にあてはまる整数は無い。

だから、こんなもの証明しても、ただの自己満足なのだ。

・・・と結論づけることも可能だ。

しかし、あの最終定理は、2乗の2を2以外の、どんな数に変えても成立しないことが厳密に証明されている。

5.証明されていれば、自由に使える

だから、数学以外の世界、多くは工学的な世界になると思うが、たとえば、

    • aの111乗(aを111回掛け合わせた数)とBの111乗(Bを111回掛け合わせた数)の和の数は、同じように何かの整数の111乗には絶対にならない

ということを胸を張って言えるのだ。

証明されていなければ、

    • どこかに満足する数字があるんじゃないのか?

なんてつっこみを入れられてしまい、この数式、関係は使えなくなる。

これは、実用的、工学的にはものすごく後退することになる。

なぜなら、きちんと証明されていなければ、使うにあたり、絶対にそうならないことを示さなければ、使うことができない。

というか、使ってもよいのだが、何かあった時に取り返しがつかない。

6.技術における理論

技術における理論というものは、

    • ならない気がする
    • ならないんじゃないの

ではだめなのだ。

理論的に、確実でなければ使うものではないのだ。

しかし、フェルマーの最終定理は、完全に証明された定理なので、だれにとやかく言われる筋合いもなく、安心して使うことができる。

これは、一見無意味に見える数学の威力だろう。

一度証明されたものは、それに反する例が見つからなければ、だれでも使うことができる。

すなわち、数学の

    • ありがたみ
    • 御利益

と言えるだろう。

7.まとめ

数学の成果は、一見、われわれの生活と何ら関係がないように見えるものが非常に多いが、実は深いところで我々の生活をしっかりと支えてくれているのだ。

今回ご紹介したフェルマーの最終定理は、同じものを三回以上かけて足し合わせた結果は、別の数を同じ回数だけ掛け合わせた数にはならないことが証明されている。

もちろん、身近なところでお目にかかることは、まずない。

しかし、目に見えないところで、実はこの定理のお世話になることが出てくるかもしれない。

数学という学問は、実は目に見えないところで活躍してくれている、頼れる学問なのだ。

数学のありがたみが、今一つわからない、という方。

参考にしていただきたい。

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