靴をお手入れしていると、見てくれは問題ないが、カカトや靴の裏がすり減って歩きにくくなる。
そういう時は、靴のリペアツールやキットを使って修理する。
時間はかかるが、格安で直せる。
直ると、相棒が元気なったようでうれしくなる。
ここでは、すり減った靴のカカト、靴裏を直す。
1.すり減ったカカト
テラオ㈱の「本格カカト補修パッチ(5911) 四足用紳士用フリーサイズ」を使う。
カカトのすり減りに使えるだけではなく、カカトの踏ん張りがおかしくなった場合のパッチとしても使える。
2.補修手順
2-1.用意するもの
- 補修パッチ
- 接着剤 「ダイヤボンド 888」など
- サンドペーパー 100番前後
- ブラシ
- ハンマー
2-2.作業開始
- パッチの裏に、L、Rと書いてあるので、それを確認したら、表側にマジックなどでL、Rと書いておく
- 補修したい部分とパッチにサンドペーパーをかける
- サンドペーパーをかけたら、靴を平らな所に置き、すり減っているところからパッチを差し込んでいく
- パッチを差し込みながら、カカトを押さえて、一番ガタつきが無くなるところを探す
- ガタつきが無くなったら、パッチがずれないように指で押さえながら靴を裏返し、パッチの位置をマジックなどで印を付ける。
- 印を付けたら、パッチを付ける部分と、パッチの裏に接着剤を塗り広げ、20分間乾かす
- 20分後、接着剤をさわって、べたつくよなら、もう5分程度乾かす
- べたつかなかったら、パッチを、マジックで印をした位置に合わせて、指で圧着する
- その後、靴を裏換えし、ハンマーでパッチを叩く
- そのまま数時間乾かして終了
3.ポイント
- サンドペーパーをかける時は、力を入れない。
- また、ブラシでサンドペーパーと、サンドをかけている部分に、こまめにブラシをかけながらかける
- 接着剤は、十分に乾かすのがポイント
- ハンマーでたたくとき、靴底のカカトに当たる部分に角材などを当てると叩きやすくなる
4.サンドペーパーは脱力
こちらの記事でもご紹介しているが、サンドペーパーをかけるときは、力を入れてはいけない。
また、サンドペーパーは、削りくずがすぐに溜まって目づまりするので、ブラシをかけながら(もちろん、力はいれない)使うと長持ちする。
パッチを当てる部分も、こまめにブラシングすることで、削りくずなどをはらうことができ、接着効果が高まる。
サンドペーパーの脱力と、こまめなブラッシングで、補修箇所も外れにくくなる。
5.カカトはデリケート
ご自分でパッチを着けるとわかるが、パッチの位置が1cmでもずれると、カカトにものすごい違和感を感じてしまう。
違和感を感じたままで靴を履き続けると、ものすごく疲れやすくなってしまう。
なので、
- 単純にすり減った部分にパッチを当てる
のではなく、
- 靴がガタつかないところにパッチを当てる
ことで、履き心地が変わってくる。
特に、カカトがすり減りすぎた靴の修理にお勧めの方法だ。
6.靴裏も同じ
今回は、カカトの補修についてご紹介したが、靴裏も同じだ。
違うのは、サンドをかける広さと、あてる裏ゴムの大きさだけだ。
サンドかけは同じように力を入れずに、また、こまめにサンドペーパーとサンドをかけている場所にブラッシングを行う。
接着剤は、十分に乾かす。
張り合わせたら、ハンマーでたたく。
履きなれた靴が直ると、こっちまで元気になる気がする。
7.まとめ
カカトがすり減った靴は、疲れる。
そういう靴は、自分で修理するのが格安だ。
ポイントは、サンドペーパーがけとその時のブラッシング、ならびに接着剤の乾燥だ。
この三つを押えていただければ、寿命と思っていた靴がよみがえる。
カカトがすり減って歩きにくい、という方
参考にしていただきたい。