山本義隆 解析力学

山本義隆 解析力学

解析力学の本質を知りたいのであれば、本書を読むべきだ。
本書はちょっとやそっとの覚悟では簡単に理解させてはくれない。
非常に堅牢な書物である。

解析力学をとりまく必要知識をすべて要求している。
「わからなくてもいい」本でもあるだろう。
そのため、わかりたければ、それなりの覚悟を、知識を、要求する本である。

しかし、その覚悟があれば、確実にわからせてくれる。
そこにはウチワ受けのような独りよがりはない。
常に著者は自分を第三者的に観察している。
客観的に見て整合が取れているかどうかを常に意識しているように見える。

◎しゃべるように数学を使う

われわれが誰かを説得する際、自分の操ることのできる言語を駆使する。

それと同じように、著者は解析力学を数学という言語を駆使して表現する。
そこで扱われる数学は、誤解を恐れずにたとえるならば、自分の意思を伝えられる道具としての数学である。

解析力学を表現するのに必要な数学的技術はすべて使用されている。
要求される数学的知識は非常に高度なものである。
それらを駆使して著される解析力学はまさしく古典力学を解析するものである。

そして、極限まで解析することで古典力学は量子力学と接点があることが容易に理解できるようになる。
すなわち、連続であると考えられていたものを微細化する。

それにより実は連続ではないことが立証され、そこで量子力学と接続できることがわかる。
量子化はエネルギーが不連続であることを教えてくれている。
そして解析力学により極限まで微細化された現象は量子化同様、不連続であることが理解可能となる。

難解な書物であると言われているが、覚悟をもって挑めば必ず答えてくれる一冊である。

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