暑い季節と言えば熱中症だ。そして熱中症対策として最も有効なのが水分補給だが、牛乳が水分補給に高い効果を持つことは知られていない。
ここでは、あまり知られていない牛乳を使った熱中症対策をご紹介する。
なお、今回は牛乳で熱中症対策を参考にさせていただいた。ありがとうございます。
1.熱中症の水分補給に牛乳を
熱中症といえば水分補給だが、牛乳が水分補給に有効であることはほとんど知られていない。というよりも、水分補給には適していないというイメージを持つ方が多いと思う。しかし、牛乳は水分補給に有効だ。
牛乳には水分と、スポーツドリンク程度の塩分が含まれている。牛乳を飲むことで十分に水分を補給でき、さらに塩分も補給できる。
2.暑さに強い体づくり
また、牛乳には水分補給以外にも優れた効果がある。それは、
- 暑さに強くなる体をつくることができる
というものだ。この「暑さに強くなる」具体的な方法は、
- 早歩きを30分程度行った後、30分以内に牛乳300mlを飲むこと。
これだけだ。一度に運動30分、牛乳300mlが難しい方は、何回かに分けて行っても効果は期待できる。
また、牛乳をのむと、おなかを壊してしまう、という方は、熱いお茶をすするように少しずつ飲むことで症状を和らげることができる。
さらに、運動後1時間以内は、成長ホルモンの分泌がさかんになり、筋肉の合成が活発な時間帯だ。この間に、十分なタンパク質を補給できれば筋肉の成長を促すことができる。
つまり、このように牛乳を飲むことで、脂肪の燃焼に必要な筋肉も合成されやすくなるので、ダイエットにも利用できる。
ただ、運動をしないで牛乳だけを摂取しても効果はない。注意していただきたい。
2-1.牛乳の種類は関係あるか
ポイントは運動後に「たんぱく質」をとること。そのため、牛乳ではない、低脂肪乳やヨーグルトでも大丈夫です。
2-2.早歩きをして汗をかいた後に、塩分をとらなくても牛乳だけで十分か?
牛乳には、もともとスポーツドリンクと同程度の塩分、そして、アルブミン合成に必要な糖とたんぱく質が含まれています。そのため、牛乳で十分ということになる。
つまり、われわれが思っている以上に牛乳は優秀ということなのだ。
3.暑さに強くなるとは?
暑さに強くなる、というのは、血液量を増やす、ということだ。
先に書いた暑さに強くなる方法は、次のような仕組みだ。
- 運動後、牛乳のたんぱく質を摂取する
- アルブミン(水分を引き付ける働き物質)が合成される
- 合成されたアルブミンが水を血液中に集める
- 血液量が増える
このようにして血液量が増えることで暑さに強い体を作ることができる。
ただ、「暑さに強い」といってもなかなかイメージできない。これはつぎのような仕組みだ。
- 血液が増えることで、皮膚にも血液が供給されやすくなる。
- 皮膚に血液が供給されやすくなることでの血流量が増える。
- 血液量が増えることで皮膚温が上がりやすくなり、熱の放出が盛んになる。
- 皮膚からの熱の放出が盛んになるので、汗をかいて体温を冷やす必要がなくなる。
つまり、汗をかかなくても体温下げることができるようになるので、必要以上に汗をかく必要がなくなるということなのだ。
もっとも、今日から飲んだから、明日からばっちり、というものではない。先の、早歩きのあとで牛乳を飲むことを続けていれば徐々に体がそうなっていく。
なお、牛乳以外の飲料の効果については、「熱中症対策、特に水分補給と予防策」をお読みいただきたい。
4.飲みすぎたら?
太る。さきに挙げたアルブミンは無限に合成されるものではない。必要量が合成されれば、合成するのにつかわれないタンパク質は余分なものなので、脂肪として蓄えられることになる。
だから、なんでもかんでも牛乳というものではない。他の飲料も組み合わせることで、良い効果を得ることができる。
まとめ.
熱中症には水分補給が欠かせないが、その手段として牛乳が有効だ。
そして牛乳は、暑さに強い体を作ることにも有効だ。暑さに強い体を作ることで、必要以上に汗をかく必要がなくなる。
あなたも、暑いときの水分補給に是非牛乳を取り入れていただきたい。こつこつと続けていただければ、必ず良い結果を得ることができる。お約束する。