熱中症対策、特に水分補給と予防策

夏と言えば熱中症だ。単なる症状ではない。侮る(あなどる)ことのできない、深刻な「病気」である。
そう、熱中症は単なる症状ではなく、病気なのだ。最悪、死に至る。

ここでは、熱中症対策、特に水分補給と予防策に焦点を当てて対策をご紹介する。
なお、今回は熱中症情報サイトを参考にさせていただいた。ありがとうございます。


1.水分補給をどうするか

意外と知られていないのが、

  1. どういうものを飲むか
  2. いつ飲むか
  3. どのくらいの温度のものを飲むか

である。

1-1.どういうものを飲むか

まず一番に浮かぶのが

  • お茶
  • スポーツドリンク

だろう。しかし、もっと良いものがあり、それも自作できる。ハイポトニック飲料という。

水1リットルに塩小さじ半分(約2.5g)、砂糖大さじ4(約36g)を混ぜるだけでできる。味は薄味で、おいしくない。というより、まずい。しかし、体そのものにとっては最高だ。緊急時は、このほうがすんなり飲める。

500mlのペットボトルに作るなら、塩小さじ半分の半分(1/4⇒約1.2g)、砂糖大さじ2(約18g)だ。

めんどくさければ、市販のスポーツドリンクを、2~3倍に薄めればよい。この方が、体への吸収が速いのだ。即効性があるということだ。

ちなみに、ソレガシは作って飲んだ。おいしかった。ということは、脱水症状が進んでいたのだ。よかった。

なお、小さじ一杯はすりきりで量る。山盛りではない。その理由は液体が山盛りができないことから分かる。さらに、小さじとティースプーンは同じだ。

もう一ついくと、スティックシュガーは、一つ一つの包装に量が書いてある。だいたいグラニュー糖で、一本につき3g~6gだ。入れるときに確認する。

さらに細かくいくと、ハイポトニック飲料の濃度は、

  • 塩分:0.1~0.2%
  • 糖分:2%~3%

だ。必要な方は参考にしていただきたい。

1-2.いつ飲むか

「あぁー、のどが渇いた」はすでに遅い。のどが渇く前に飲む。目安としては、20~30分ごとに飲む。のどが渇いていなくても飲む。がぶ飲みするのは良くない。コップ一杯程度をちびちび飲むのがいいのだ。

1-3.どのくらいの温度のものを飲むか

常温がよい。冷えていても8℃くらいだ。理想は、8℃~13℃の10℃前後がよい。冷蔵庫はだいたい5℃なので、冷やしすぎになる。せいぜい野菜室だ。

冷えすぎはかえってよくない。なぜなら、あまり低温すぎると、内臓が緊張してしまい吸収が悪くなるのだ。

暑いときに、「キーン」と冷えたものはおいしい。しかし、おいしいか、おいしくないか、ではない。吸収するか、しないか、だ。おいしくても、吸収しなかったら意味がないのだ。

ちなみに、脱水症状でなければ暖かい飲み物でも全く差支えない。むしろ、内臓に刺激が少ないので良いくらいだ。

1-4.どういう風に飲むか

スポーツなどの時は、まぁ、普通に飲めばよい。ただ、一気にがぶ飲みは良くない。ちびちびプラスアルファくらいで飲む。

脱水症状の時などは、少しずつちびちび飲むのがよい。

2.そのほかの手段

ドリンクが一番手っ取り早いが、実はほかにも手段がある。

2-1.きゅうり

野菜のきゅうりだ。きゅうりを一本丸かじりする(切ってもいいが)。実は、きゅうりは水分とミネラルの塊なのだ。暑いときの水分補給にもってこいだ。なんといっても自然のものだし。

「生のきゅうりだけでは食べにくい」という方もいるだろう。塩をかけるなり、醤油をかけるなりでよい。ただ、脱水症状に近いときは、調味料は不要だ。ミネラル分が染み渡るのがわかる。

ソレガシは、なんとなく暑さで体がだるいときに、きゅうりを食べる。水で適当に洗って、そのまま丸かじりだ。全然いける。みずみずしさと、きゅうりの風味で生き返る。

2-2.予防手段としてトマトジュース

トマトジュースを300ml、水を700mlの割合で薄めるのだ。これが結構いける。ハイポトニックとしては、少し薄いが十分だ。

本当は、無塩のトマトジュース300mlに塩小さじ半分、砂糖大さじ4を入れ、水で薄めて1リットルにする。トマト風味のハイポトニック飲料だ。

2-3.予防手段として牛乳

これにはおどろいた。牛乳が効果が高いのだ。塩分補給ではなく、体温調節機能が高まるのだ。これは、熱中症の発症メカニズムを理解することでわかる。

熱中症は、体温調節機能が働かなくなり、体温調節ができなくなると起こる。牛乳は、体温調節機能を高めてくれる、すなわち、熱中症の発症を予防できる、というわけだ。

飲むタイミングは、運動後、すなわち発汗後だ。コップ一杯でよい。苦手な方、特にソレガシのように下ってしまう方は、ちびちび飲めば回避できる。

3.ビール

良くない。というより、熱中症対策には全くならない。むしろ逆だ。

アルコール類は脱水する。つまり分解されるときに水が必要になる。体内では分解されるときに体から水分を奪う。つまり、脱水症状を引き起こすのだ。対策と思って飲んだら、さらに進行したのではお話にならない。

さらに、キンキンに冷えたビールは、内臓にも負担をかける。熱中症の時の「よく冷えたビール」は百害あって一利なしだ。

というか、熱中症は「病気」なんだから、酒は飲んではいけない。

4.Pee Chart~尿の色による自己診断

Pee Chartという表がある。尿の色から脱水症状を自分で判断するカラーチャートだ。工場や、スポーツのクラブハウスなどに掲示されている。自己診断は危険だが、目安として。
pee chart
それぞれは

  • 1.2.3.:正常(安全領域)
  • 4.5.:脱水症状の徴候を示す、充分に水分補給をすること(注意領域)
  • 6.7.:は激しい脱水症状を示す、速やかにトレーナーなどに報告すること(危険領域、ただちに500㏄以上の水分を補給)
  • 8.:速やかに医師による検査が必要(危険領域、ただちに500㏄以上の水分を補給)

参考にしていただきたい。

まとめ

熱中症は、深刻な問題も引き起こす「病気」だ。対策、予防策としては水分の補給が重要だが、単に飲めばよい、というものではない。めんどくさい感じだが、きちんと飲めば対策になるし、予防にもなる。

また、熱中症は夏だけではない。いたるところに危険は潜んでいる。ぜひ適切な飲み方、使い方をしていただきたい。お役にたてば幸いだ。

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