皮膚がカユイ。
かゆいところを掻くのも気持ちいいが、実は掻くのは皮膚には良くない。
だから、ステロイドを塗ってかゆみを止める。
しかし、このステロイド、どういう効果があるのだろうか。
たとえば、虫刺されなどでカユイときにも塗る。
虫が注入した毒を中和してくれるのだろうか?
それとも、別の効果があるのだろうか?
ここでは、カユイときに欠かせないステロイドの役目についてご紹介する。
1.ステロイドの役目
結論から申し上げる。
カユミを無くすことだ。
掻くと皮膚が傷つき、ひどくなる。
それを避けるためにステロイドを塗り、カユミを無くす。
皮膚に不必要な刺激を与えないために、塗るのだ。
2.虫刺され
ブヨなどに刺されると、猛烈にかゆい。
この時にも、ステロイドは有効だ。
といっても、ステロイドがブヨの毒を中和してくれるわけではない。
掻いたりして皮膚を刺激すると、ブヨの毒はさらに猛威を振るう。
それを避けるために、カユミを無くすのだ。
ステロイドを塗り、カユミを無くし、皮膚を刺激しないようにする。
皮膚を刺激しなければ、たとえブヨに刺されても、一週間程度で快復に向かう。
掻けば掻くほど悪化する。
それを避けるツールが、ステロイドなのだ。
3.皮膚の刺激
カユミは、なかなか我慢できない。
我慢できないので、ついつい手が伸びて掻いてしまう。
掻くという行為は、細かく見ると皮膚をひっかいている。
自分では、
-
- 大したことない
と思っても、皮膚の表面は激しく刺激される。
人間の体、特に皮膚などは刺激を受けるといろいろな物質が放出される。
体を守るためだ。
掻くのも例外ではなく、掻いたところが赤くなったり、腫れたり、ピリピリしたりする。
一回や二回掻いたくらいであれば、しばらくすると元通りになる。
しかし、
-
- 掻けば掻くほどカユイ
ということがある。
カユサにつられて掻けば、確実に皮膚は傷つき壊れ、悪化していく。
それを避けるためにステロイドを塗るのだ。
4.カユミの原因を消すのではない
ご紹介したように、ステロイドは、
-
- カユミの原因
を消す薬剤ではない。
症状を消し、それにより悪化を防ぐ
-
- 対症療法
の薬剤だ。
カユミの原因が無くなるのではないので、根本的な治療薬ではないかもしれない。
だとしても、カユミによる皮膚への刺激を避けることが出来るだけでも、悪化を防ぐことができる。
ステロイドの役目は、こういうものだったのだ。
5.副作用が心配
ステロイドは、
-
- 恐ろしい副作用
を持つ。
塗っても効かないため、長期にわたって塗り続けると出ることが多い。
カユミも例外ではない。
塗っても、カユミが止まらなかったり、塗り方が悪いと長期にわたり使い続けることになる。
強いレベルのステロイドは敬遠されがちだが、弱いものを使ってカユミが止まらなければ意味がない。
強いものであっても、しっかり塗って、カユミを止める。
カユミが止まれば、皮膚を刺激することもないので早く快方に向かう。
6.塗り方
ステロイドは、擦り込んではいけない。
塗るというよりも、
-
- 置く
という方が正しいかもしれない。
かゆいところに、べたべたするくらいの量を塗る。
擦り込むとよくないのは、擦り込むことでいたずらに皮膚を刺激してしまうからだ。
だから、ステロイドはかゆいところに
-
- 置くように
塗る。
強いステロイドは副作用が怖いと言われるが、それを恐れてカユミが治まらない方がもっとやっかいだ。
きちんと塗れば、ステロイドは強い味方になってくれる。
7.まとめ
カユイときに塗る、ステロイドの役目についてご紹介した。
ステロイドの役目は、あくまでも
-
- カユミを無くす
だけだ。
カユミの原因である、たとえば虫の毒などを中和するものではない。
原因を無くすものではなく、原因によって引き起こされる
-
- カユミ
を消失させる。
それにより、皮膚へのいらぬ刺激を与えないようにする。
皮膚を刺激しなければ悪化することはなく、回復に向かう。
そのために、ステロイドを塗るのだ。
ステロイドって、何の為にぬるの?、という方。
参考にしていただきたい。