フィネガンズウェイクを読むためのヒント~古語

ジェイムズ・ジョイスという作家がいる。

この人の作品に

    • フィネガンズ・ウェイク

という題名のものがある。

ものすごく難解で有名な作品だ。

ここでは、フィネガンズ・ウェイクを読むための、ヒントをご紹介する。


1.フィネガンズウェイク

ジョイスの実験小説だ。

ものすごく難解な作品として有名である。

本作を読み進めるキーワードに、

    • 言葉遊び

がある。

2.言葉遊び

言葉遊びの一つに

    • 古代語

がある。

日本語でいうと

    • 古語

にあたる。

3.古語

本作は、現代語と古語をまぜこぜにして使っている。

べたなたとえで申し訳ないが、つぎのような感じだ。

    • 彼の話は、ものすごくおもしろい

というのが

    • 彼の話は、いとをかし

という感じだ。

4.辞書

先も書いたが、本作を読み進めていくと、いたるところに古語が出てくる。

電子リーダーの場合、辞書機能を利用するとその意味の中に

    • Old English

などの記述がある。

古語だ。

もっとも、意味もきちんと、現代語で書かれているので、困ることはない。

どの言語の辞書でも意味が出なければ、ジョイス語の可能性大だ。

言葉遊びからひも解くしかない。

5.文法

文法的にも、古い使い方などが出現する。

古いものについて考える際のヒントは

    • 単純

だ。

百年単位前の時代は、いろいろなことが現代に比べて未発達だ。

これは、言葉、文法についても当然いえる。

何かで読んだのだが、現在あるloveとbelieveは、かつては同じ語だったらしい。

時代の進行と、いろいろなものの発展、発達とともに分化、独立していったのだ。

たとえば、全然違う文脈で同じ言い回しであれば、どちらかが古い言い回し、文法である可能性がある。

言語に熟達していた著者であれば、当然使う手法だろう。

6.まとめ

フィネガンズ・ウェイクを読み進めるためのヒントとして、古語についてご紹介した。

もっとも、ご紹介した例のような古語が本作にあるとは到底思えない。

しかし、古語の位置づけ、その後の言語の基礎となるものであるという考え方を知っているだけで、なんらかの手がかり程度にはなる。

本作に挑戦しようとお考えの方。

参考にしていただきたい。

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