秋は実りの季節だ。
おいしいものが沢山出回り、目移りばかりで落ち着かない。
しかし、なぜ秋に実るのだろうか?
なぜ秋に実ったものはおいしいのだろうか?
どうでもいいことなのだが、ここでは、実りの秋についてご紹介する。
1.実りの季節
秋は実りの季節だ。
なぜ、実りの季節なのか?
それは、秋の次に冬が控えているからだ。
いろいろ便利なものがある現代ではわかりにくいが、その昔、冬は非常に厳しい季節だった。
2.冬を越す
たとえば、
- 夏を越す
とは、あまりいわない。
しかし、
- 冬を越す
は、しばしば耳にする。
越せれば春がくるが、越せなければ、春はこない。
すなわち、
- 死
を意味する。
そういう季節だったのだ。
そういう季節に備えて、実るのだ。
3.冬に備える
人間はもとより、自然界はこの時期、冬支度だ。
冬はその気候、気温故、ほとんどの植物が枯れ、育たない。
もちろん、冬でも青々とした植物はたくさんあるが、実をつけることはあまりない。
だから、この時期に実り、そしてそれを蓄えて冬を越すのだ。
4.旬
旬のものを食べた方がよい、といわれる。
味が良いこともあるが、それよりも、旬のものは、その時期にふさわしい食材なのだ。
秋は、冬に向けての栄養貯蔵と、抵抗力の補強だ。
5.エネルギー
冬に向けて、栄養を蓄えなければならない。
脂肪を蓄え、エネルギーが消費されやすい冬に備えなければならない。
だから、穀物が実る。
コメはもちろん、イモ類なども重要なエネルギー源だ。
6.冬とエネルギー
冬はエネルギーが消費されやすい。
それは、気温の低下に反して体温を上げなければならないからだ。
そのために、脂肪を蓄えなければならない。
秋、そして冬は脂肪を蓄える方に体はシフトする。
体温を十分に維持できるよう、十分な脂肪を蓄えなければならないのだ。
- 冬は代謝が上がるので、やせやすい
といわれる。
代謝が上がるのは正しいが、脂肪を蓄える方向にシフトしているので、痩せやすいとは言えない。
春になり
- 冬痩せした
という人にお目にかかったことがない。
もっとも、現代は、屋外にいれば温かく過ごせるので、代謝は上がりにくくなっている。
だから、ますます痩せにくくなっている。
7.抵抗力
抵抗力の強化に欠かせないのがビタミンCだ。
ビタミンCというと、
- トマト
をイメージすることが多い。
トマトは、ビタミンCの豊庫だ。
しかし、水もたくさん含むため、生では体が冷える。
なにより旬ではない。
そこで、秋、冬のビタミンC源は
- サツマイモ
- ミカン
- ブロッコリー
などがとって代わる。
油をつかったり、丸ごと加熱したり、酸素と接触しないように加熱すれば、温かい状態で取り入れることができる。
温かい状態で食べられれば、体を冷やすこともない。
8.秋の味覚はおいしい
おいしいことも、もちろん大事な要素だ。
おいしくないと、食べようと思わないので、蓄えることができない。
それに、おいしくないと、食べてもらえない。
食べてもらえないと、増えることが出来ない。
9.まとめ
秋は実りの季節だ。
おいしいものが沢山ある。
しかし、ただ単においしいだけではない。
そこには、きちんとした
- おいしい理由
がある。
それは、冬への準備だ。
冬への準備というキーワードゆえ、おいしく豊かに実り、必要な機能もきちんと備えているのだ。
秋の味覚を楽しみながら、厳しい冬に備えたい。