寒いとお腹が空く理由

冬は寒い。

そして寒いと、お腹が猛烈に空く。

特に、屋外などで寒い中我慢していると、最初はいいのだが、そのうちにどんどんお腹が空いてくる。

そして、寒さしのぎに、いろいろなものを食べたりする。

しかし、なぜ寒いとお腹が空いてくるのだろうか?

ここでは、寒いとお腹が空く理由についてご紹介する。


1.寒いとお腹が空く理由

結論から申し上げる。

寒さに耐えるために消費したエネルギーを、補給するためだ。

消費したエネルギーの補給で一番手っ取り早いのは、エネルギー源を食べることだ。

だからお腹がすく。

2.寒さと代謝

寒いと代謝が向上する。

その理由は、体の熱が奪われるからだ。

体外の温度が低いと、体の熱がどんどん奪われる。

熱が奪われれば、体温は低下していく。

体温が低下しすぎると、生命の危機に陥ることがある。

ところが体外の温度が低い環境にいる限り、体の熱が奪われるのを止める手段は、ほぼ皆無だ。

熱が奪われるのを止める方法がないため、体は奪われる以上の熱を生産して体温の低下を防ぐ。

そのために、代謝が向上する。

このときの代謝のエネルギーには、蓄えている脂肪が使われる。

3.消費したエネルギーの補給

蓄えた脂肪が使われた場合、使われた量と同じエネルギーを補給しなければならない。

このとき必要とされるのは、エネルギーとなるものを食べることだ。

体はエネルギーの補給を、エネルギーとなるものを食べることで要求するため、空腹を感じる。

なぜ、体はエネルギーの補給を要求するのか?

特に、蓄えている脂肪が使われたのであれば、ダイエット効果が期待できて願ったり、叶ったりだ。

しかし、そんな思惑とは関係なく、体はエネルギーの補給を要求する。

それは、使われた脂肪が、緊急用のエネルギーだからだ。

4.温度の低下は危険

先に書いたことを繰り返すが、体外の温度が低いと体の熱がどんどん奪われていく。

体の熱が奪われるままであると、体温がそれにつれて低下する。

体温の低下は生命の危険につながるので、緊急用のエネルギーである脂肪を燃やして、熱を作る。

寒さをしのぐのに使われた脂肪は緊急用のエネルギーだから、使用後は使用前と同じレベルにしておく必要がある。

つまり、使われた分と同じ量のエネルギーを補給しなければならない。

この補給に、体はエネルギーとなるものを食べることで要求する。

だから空腹を感じる。

5.体温低下のために使われる量は決まっている

一方で、寒さをしのいでいる時に、空腹を感じることがある。

これは、いうまでもなく脂肪が消費されたからだ。

寒さをしのぐために熱を生産するとともに、使った脂肪と同じ量のエネルギーを補給することを体が要求するからだ。

ここで、疑問が一つ出てくる。

    • 寒さをしのいでいる時に空腹を感じるが、蓄えられている脂肪は全部使われたわけではない。
    • であれば、全部を使い切ってからエネルギーの補給を要求してもよいはずだ。
    • なぜ、残っている脂肪を使い続けないのか?

これは、体の危機管理機能が働くからだ。

寒さをしのぐため、脂肪を使って熱を生産する。

寒さが続く限り、脂肪を使い続ければよいのだが、それを行うと、本当に脂肪が枯渇したときに、熱を生産できなくなる。

さらには、寒さ以外の危険が迫ってきたら、それに対処するためのエネルギーとしても脂肪を使わなければならない。

つまり、蓄えられてる脂肪は、寒さだけに使われるわけではないのだ。

寒さも含む、いろいろな危険に対処するために脂肪は蓄えられている。

それら、寒さ以外の危険に備えて、ある程度脂肪が残っている状態を保持するのだ。

つまるところ、体温低下のために使える量は決まっていて、それを超えて熱を生産する必要がある場合には、食べることでエネルギーが要求される。

6.熱が奪われなくなれば、空腹は癒される

一方で、温かい場所に移動すると、空腹が癒されることがある。

体外の温度が上昇することで熱が必要以上に奪われる無くなり、熱を生産しなくて済むからだ。

熱の生産がストップすれば、エネルギーはそれ以上使われなくなる。

だから、空腹が癒される。

ちなみに、温かい場所に移動した時に白湯などの温かいものを飲むと体が温められるので、空腹が癒されやすくなる。

7.温冷をくりかえすとどうなる?

寒い中にいて、お腹が空いてきたら、温かい場所に移動する。

温かい場所に移動したのちに、空腹が癒されたらまた寒い場所に行く。

そしてまたお腹が空いてきたら、温かい場所に移動する。

これを繰り返すと、エネルギーが補給されることなく、残っている脂肪が使われる可能性がある。

結果として、痩せること、ダイエットにつながるような気がする。

ただ、これについては実験したことがないので、推測でしかない。

8.まとめ

寒いと体の熱が奪われるので、体温が下がる。

体温の低下を防ぐために、蓄えられている脂肪が使われ、使われた分を補給するために、お腹がすく。

蓄えられている脂肪は寒さを含む、様々な危険に対処するためのものであるから、寒さだけに使われることはない。

だから、寒さをしのいでいるとお腹が空いてくるのだ。

空腹をいやすには、温かい場所に移動したり、温かいものを飲む、食べるが効果的だ。

熱が奪われないことが分れば、体は熱の生産を止めるからだ。

寒いとなぜお腹が空くのだろう、とお考えの方。

参考にしていただきたい。

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