火照る仕組みとは?

あなたは、火照るという経験をされたことがあるだろうか?体の表面ばかり温度が上がり、顔や体がポッポ、ポッポとすることだ。時に、顔や耳が赤くなり、なんだか恥ずかしかったりする。

ここでは、そんな火照るという現象の仕組みと予防方法をご紹介する。


1.火照る

体が火照る、という経験をお持ちだろう。たとえば

  1. サウナに長い時間我慢してからの水風呂のあと
  2. 温泉に長時間浸かったので、体を冷やそうと思って水を浴びて出た時
  3. 寒くてかじかんだ手をお湯につけた時

などなどいろいろな経験をお持ちと思う。

2.火照る、とは?

これらの特徴的なことは

    • 体の表面がポッポ、ポッポして仕方がない

というものだ。まぁ、あたりまえに経験する不思議な現象だが、その仕組みは次のように考えると理解できる。例として、上の1.の1または2についてご紹介する。

  1. 熱い場所(サウナ、風呂)に長時間いたため、体の内部の温度が上昇した
  2. 体の内部の温度が上昇したため、体内は、体温よりも高い状態になっている
  3. 体内が体温よりも高い状態になっているときに、体の表面に体温よりもはるかに低い温度のを接触させた
  4. 体内は体温よりも高い状態なので、その温度よりも低い温度の接触は、外敵や危険の接触と体が判断する
  5. 外敵や危険の接触と判断した体は、それらが侵入しない方向に体を機能させる
  6. いまの場合、体内よりもはるかに低い温度の侵入を防ぐために、体表面の温度を上げる。
  7. 結果として体の表面がポッポ、ポッポし、火照るという状態になる

理屈っぽいが、こんな感じだ。1.の3については、寒いのが熱いに代わり、低いが上昇に代わる。

3.恒常性の維持が関与している

じつはこの現象は、体の恒常性の維持という機能が深くかかわっている。

恒常性の維持とは、体の状態を一定に保つ機能だ。広く知られている。

すなわち、体温が上昇した状態がある程度続くと、体はその状態を維持しようとするのだ。

そして体温が高い状態を維持している時に、水を浴びたり、水風呂に入ったりすることは、体が維持しようとしている状態の逆、すなわち温度を急激に下げる方向の現象だ。

温度を急激に下げる現象が、それほど長くない場合には、その現象を異常なものと判断し、温度の低下を防ごうとする。そのために、体表面の温度を上げて一時的に下げられた表面の温度を上げようとする。

これが

    • 火照る

という現象だ。

4.冷え火照り

あなたは冷え症だろうか?冷え症の方は、

    • 手足が火照って仕方がない

という経験をお持ちだと思う。これは、

    • 冷え火照り

と呼ばれるが、実は冷え火照りも上に述べた火照るという現象と同じ理屈だ。

なんだかトンチンカンな感じだが、これについては長くなるため別の機会にご紹介する。

5.火照りを防ぐ

火照りを防ぐには、急激な温度の変化を避けることだ。

6.まとめ~火照る原因は、恒常性の維持

顔や体、手足が火照るという現象は日常的に経験する。あまりにも日常的すぎる現象なので、

    • あたりまえ

としか考えることはない。しかし、よくよく見ていくと、実は体を急激な変化が起きても、その状態を維持するための重要な機能である

    • 恒常性の維持

というものが深くかかわっているのだ。だから、急激な温度の変化が起きて火照るのは、体が正常に働いていることの証しでもある。

そして、火照らないようにするためには、温度などの急激な変化を避けることだ。急激ではない、ゆっくりとした変化であれば、恒常性の状態もゆっくりと変化することができる。

冷え火照り、ならびに恒常性の維持については、別の機会に詳しくご紹介する予定である。

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