蝉は、なぜ一週間しか生きることできないのか?

夏の代名詞、蝉(せみ)。

蒸し暑い夏の昼下がり、煩わしいほどの蝉の大合唱は、まさに夏の風物詩だ。

何もしなくても吹き出てくる汗とともに、夏にはなくてはならない。

一方で、一週間しか生きることができないことも有名だ。

一週間という時間をいとおしむ様な

    • 蝉時雨

は、まさに短い夏の風物詩というにふさわしい。

しかし、なぜ一週間しか生きることができないのか?

もちろん、

    • そういう生物だから
    • メスを呼ぶ求愛行為
    • 蝉の寿命が一週間であることは常識

というのは答えでしかない。

しかしこれらは

    • なぜ

の答えではない。

こういうのは、何かに置き換えて考えると考えやすい。

例えば、人が蝉だったらどうだろうか?

ここでは、蝉の寿命が一週間のワケについて、考え方の一つについてご紹介する。

なお、学術的な説では一週間という時間は飼育できる平均的な期間であることがわかる。

ここでは一般常識的な寿命である一週間について、きわめて直感的に取り上げている。

ご了承いただきたい。


1.なぜ蝉は一週間しか生きることができないのか?

結論から申し上げる。

鳴き声の大きさだ。

その鳴き声の大きさゆえ、一週間しか寿命がもたない。

2.鳴き声

蝉といえば

    • やかましいほどの鳴き声

だ。

数十メートル、いや、数百メートル先からでも聞こえてくる鳴き声。

どのくらいの大きさなのか、想像つくだろうか?

2-1.室内で

その大きさは、簡単に体験できる。

オスの蝉を捕まえて、部屋に置いておく。

あたりに人などの気配がなくなると、鳴き始める。

最初の、つぶやきのような出だしからすでにうるさい。

そして、メインの鳴き声だ。

まるで

    • 鼓膜にパチンコの玉が当たる

ような鳴き声だ。

たとえて言うならば、

    • 音の粒一つ一つがものすごく大きい

のだ。

2-2.どこでも同じ大きさ

そして、指向性(音の聞こえる方向)がない。

あれだけ大きな声なのだから、

    • 単一指向性(同じ方向にのみ聞こえる)

のような気がする。

そうではない。

どこで聞いても同じ音だ。

ものすごくうるさい。

だから、数百メートル離れたところでも十分に聞こえるのだ。

考えてみれば、恐ろしい大きさだ。

2-3.小さな体から発せられる騒音

つまり蝉は、あの10cmたらずの体から人間にも出せないような騒音を

弾丸のように

繰り出す。

一週間持てば十分だろう。

2-4.カラオケダイエット

ダイエット方法で、カラオケがよく取りざたされるが、大きな声を出すのは結構体力を使う。

それを蝉は本能で実践しているのだ。

カラオケで、数時間単位で歌いっぱなしに歌うとものすごく疲れる。

蝉の鳴き方は、まさにこれだ。

日の出から日没まで、休むことはあるだろうが大半を鳴いて過ごす。

思い切り鳴いて鳴いて、鳴きまくって過ごす。

ヒトに例えれば、カラオケを、

    • 絶叫調で数時間歌う

レベルだ。

それも、最初から最後までほとんど同じ調子だ。

人がそんなことすれば、すぐに疲れてしまう。

ダイエットにはなるだろうが、過労で一週間持たないだろう。

それを蝉は実践する。

一週間で寿命を迎えたとしても、納得がいく。

3.鳴かなければ

ある方が

    • 鳴かなければ、長生きするのか

と疑問を持たれていた。

その通りだ。

というよりも、鳴かない時間を一週間の365倍、すでに過ごしている。

それは、

    • 土の中

だ。

幼虫ではあるが、地上に出てくるまでの7年間は、土の中だ。

7年間鳴かずに過ごす。

そして、7年間かけて蓄えたエネルギーを一週間で使い果たす。

刹那的な人生(?)であるが、まさに

    • 太く短く

のお手本だ。

4.短い夏の代表として

外を歩いていると、たまに蝉が地面でじっとしている。

拾うと羽をばたつかせるので上に放り投げる。

しかし、もはや飛ぶ力はなく、地面に落ちて転がってしまう。

おそらく、土から出てきて一週間目なのだろう。

まさに燃え尽きようとしているのだ。

その、燃え尽きるのを待つように地面でじっとしているその姿は、なんだか誇らしげにも見える。

夏の蝉。

本能でしかないが、存分に鳴いて燃え尽きる。

まさに短い夏の申し子と言っても過言ではない。

5.まとめ

蝉の寿命が一週間であることについての、考え方についてご紹介した。

学術的な説はひとまず置いておいて、一週間しか生きられないのは、その鳴き声の大きさだ。

それは、ヒトに置き換えて考えればわかる。

四方八方に聞こえる声で一日中叫んでいれば、一週間もてばよい。

それを蝉は本能で実践している。

まさに、太く短く。

短い夏の、まさに代表でしかない。

蝉はなぜ短命なのか?という方。

参考にしていただきたい。

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