冬は、ビタミンCの補給が欠かせない。ビタミンCが不足すると、疲れやすくなったり、風邪を引きやすくなる。
一方でビタミンCというと真っ先にイメージできるのは、みずみずしい生野菜、取り分けてもトマトだ。真っ赤に熟したトマトは、まさしくビタミンCの豊庫というにふさわしい。
しかし、トマトは夏の野菜だ。夏の野菜にふさわしく、水を大量に含んでいる。100gのトマトなら、94gが水だ。つまり、水を飲んでるのと同じだ。
暑い夏にはこの水が体を冷やしてくれるが、冬は体が冷やされてしまうため良くない。
一方、サツマイモはビタミンCが豊富に含まれていることをご存じだろうか?秋、冬が旬のサツマイモは、実は寒い時期のビタミンCの補給源なのだ。そしてサツマイモからビタミンCを取り入れる為の最良のレシピが焼き芋なのだ。
ここではそんな、焼き芋でビタミンCを取り入れる方法をご紹介する。
1.焼き芋でビタミンCを取り入れる
なにも難しく考えることはない。焼き芋を食べるだけだ。ホクホクの焼き芋を食べるだけで、心も体も温まるし、ビタミンCも摂れる。こんなに良いことはない。
なにより焼き芋のおいしさは、また格別だ。黄金に輝く焼き芋は本当においしい。
2.焼き芋
冬は焼き芋のおいしい季節だ。軽トラックで焼き芋を売りに来ると、正直、そわそわしてしまう。
焼き芋は、いうまでもなくサツマイモを焼いたものだ。サツマイモは、糖質の固まりであるが、同時に良質の繊維質を豊富に含む繊維質の補給源であるし、さらにはビタミンCを豊富に含む。
そして、焼き芋という調理方法は、冬に不足しやすいビタミンCを、体を冷やさずに取り入れる最良の方法の一つだ。
3.加熱とビタミンC
ここまで読んでこられて疑問を感じる方もいらっしゃるだろう。その疑問は、おそらく
- ビタミンCは加熱すると破壊されるのでは?
というものではないだろうか?
4.ビタミンCの破壊
これについては、まずビタミンCの破壊について考えなければならない。
ビタミンCは、単に加熱しても破壊されない。というより、実はあるものと接触すると、加熱しなくても破壊される。それは、酸素との接触だ。ビタミンCは酸素と接触すると破壊されていく。
逆にいえば、酸素と接触しなければ破壊はされない。だから、酸素と接触しにくくして加熱すれば破壊されにくくなる。
つまり、加熱による破壊は、酸素との接触が条件だ。酸素と接触せずに加熱すれば、破壊されにくい。
5.焼き芋
焼き芋は、イモを丸ごと焼けた石の中に入れて焼く。もしくは、ストーブの上に置いて焼く。普通、皮はむかずに焼くだろう。これだけで酸素との接触が断たれる。
だから、ほとんど直火に近い温度にもかかわらず、ビタミンCは破壊されにくい。
ちなみに、細かく切り分けてから焼いたり、皮をむいて焼くと、より酸素と接触しやすくなってしまう。そのため、丸ごと焼いた場合よりもビタミンCは減少してしまう。
6.糖質の問題
一方、サツマイモは糖質を豊富に含んでいる。
ダイエットをしている身としては、糖質はゆゆしき問題だ。出来れば糖質は摂らずに、ビタミンCだけを摂りたいと考える。
しかし、それは無理だ。だから糖質をとったら、その分消費すれば問題ない。そのための方法としては、本ブログではフロントブリッジとその効果を利用した食事制限をおすすめしている(「ダイエット、ダイエット後の体型維持に最適なフロントブリッジ」などをお読みいただきたい)。
それに、毎日毎食サツマイモを食べるわけではない。ビタミンCの補給は別の食材でも行うので、取り立てて気にするモノでもない。
それよりも、食べた分をきちんと消費することを考える方が重要だ。きちんと消費すれば問題はない。
さらには、秋、冬が旬のサツマイモが糖質を豊富に含むのにも、きちんとした理由がある。
それは、脂肪の貯蔵のためだ。寒い時期は、体温の低下を防ぐために、代謝を促して熱を作らなければならない。そのための原料の補給源としても糖質は重要なのだ。
なお、熱の原料に、体に蓄えられている脂肪が使われれば良いのだが、そうはならない。それは、冬の寒さに対する代謝の仕組みが関係している。
体にとって、寒い時期に体温の低下を防ぐことは、一種の危険回避であり、生命の維持と同じ意味を持っている。
危険を回避して生命を維持するためには、蓄えられている脂肪の利用ではなく、食事等、外部からの栄養の取り込みを必要とする。
人によって蓄積量の異なる脂肪よりも、外部からの栄養を取り込んだ方が、確実に原料を補給できる。そのため、蓄えている脂肪が使われることはないのだ。詳しくは「冬の代謝アップとダイエット」をお読みいただきたい。
7.繊維質
サツマイモは繊維質が豊富だ。繊維質は、体に溜まりがちな老廃物を排泄してくれる。さらには、繊維質も不足しがちな栄養素だ。ここは是非積極的にとりいれて、老廃物を排泄したい。
ちなみに、ガスが頻繁に出るのを気にする方もいらっしゃるだろう。ガスは出る。ただし、食べたその日、もしくは翌日までだ。体が繊維分になれて、老廃物の排泄が進むとガスの出は少なくなる。
8.まとめ
寒い時期には、ビタミンCの補給が欠かせない。そして、できれば、温かく補給したい。
焼き芋は、温かく補給したいあなたの大きな味方だ。糖質は気になるが、取り入れた分は消費すればよいわけだし、それよりも豊富な繊維質はダイエットにも強い味方となる。
あなたも、焼き芋を上手に取り入れて寒い時期を乗り切っていただきたい。